「訳あり物件」ってどんな物件のこと?
「訳あり物件」という言葉を耳にしたことがある方は多いと思います。でも、具体的に何が「訳あり」なのかを正確に説明できる方は、意外と少ないのではないでしょうか。
実家を相続したり、長年放置してきた家を整理しようとしたりしたとき、不動産会社から「この物件は訳ありなので売れません」と言われて途方に暮れた、という経験をお持ちの方もいるかもしれません。訳あり物件には様々な種類があり、困っている理由も解決策も異なります。この記事では全体像を整理した上で、実際にどうすればいいのかを一緒に考えていきます。
訳あり物件の定義:共通するのは「通常の方法では売りにくい」こと
訳あり物件とは、法的・物理的・心理的な問題を抱えており、通常の不動産売買の流通ルートでは扱いにくい物件の総称です。一般的に次のような事情を持つ物件をまとめてそう呼びます。
- 建て替えや増改築に制限がある(法的な問題)
- 権利関係が複雑になっている(借地権・未登記・共有持分など)
- 建物が老朽化していて、そのままでは使いにくい(物理的な問題)
- 自殺・事故・孤独死などがあった(心理的な問題)
それぞれ対処の方法はまったく異なります。まずは自分の物件がどのタイプに当てはまるのかを知ることが第一歩です。
訳あり物件の主な種類
再建築不可物件
接道義務(=道路に一定の幅で接していなければならないルール)を満たさず、建て替えができない物件です。古い市街地の細い路地に面した物件に多く見られます。
借地権付き物件
土地は地主のものだが建物は自分の所有という状態の物件。売却には地主の承諾が必要で、住宅ローンも使いにくいため買える人の層が限られます。
未登記物件
建物が法務局の登記簿に記録されていない状態。昔は現金一括で建てるケースが多く、登記がされないまま残っているものが相当数あります。
老朽化・築古物件
築40〜50年を超えた建物で劣化が進んでいるもの。金融機関による担保評価がつきにくく、通常の買主には売りにくい一方、投資家などの需要は一定あります。
共有持分物件
複数の相続人が共有名義になっている物件。原則として全員の同意がなければ売却できませんが、自分の持分だけを売る「持分売却」という方法もあります。
心理的瑕疵(かし)物件
自殺・事故・孤独死などがあった物件。売却時には買主への告知義務があり価格に影響しますが、時間の経過とともに影響が薄れることもあります。
訳あり物件がなかなか売れない本当の理由
訳あり物件が「売れません」と言われる最大の理由は、一般の買主が住宅ローンを使えないことが多いからです。不動産仲介業者の主な顧客は「自分で住む家を探している一般の方」で、ローンが使えない物件はそもそも選択肢に入りません。「売れない」と言われた場合でも、その会社が対応できないだけという場合も多くあります。
訳あり物件を売るための3つのアプローチ
①問題を解消してから売る
未登記を登記する、接道問題を解消するなど原因を取り除いてから売る方法。手間とコストはかかりますが、買い手の幅が広がり、より高い価格での売却が期待できます。
②訳ありのまま専門業者・投資家に売る
訳あり物件を専門に扱う買取業者や投資家は、現況のまま購入します。価格は市場より低くなりますが、手間なく・早く・確実に手放せるのが最大のメリットです。
③建物を解体して土地として売る
建物に問題がある場合でも、土地に価値が残っていれば更地として売却できます。自治体によっては解体費用への補助金制度がある場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
まとめ
- 訳あり物件にはいくつかの種類があり、それぞれ対処法が異なる
- 「売れない」は「その会社が対応できない」だけのことが多い
- 問題解消・専門業者・更地売却の3つのアプローチがある
- まず自分の物件がどのタイプか把握することが最初の一歩
家わけレスキューでは、「うちの物件、売れますか?」という一言からのご相談を歓迎しています。どんな状況の物件でも、まずお話を聞かせてください。
家わけレスキュー編集部