「登記がない家がある」と言われたら、どうすればいい?
「相続の手続きをしようとしたら、建物の登記がないと言われた」「古い家を売ろうとしたら、登記簿に建物の記録がないことがわかった」
未登記の建物が発見されるのは、相続や売却の手続きを始めたときが多いです。昔の建物には登記されていないものが相当数残っています。未登記のまま売れないのでしょうか? 答えは「条件次第で売れます」。ただし正しい手順を踏まないと、買主・売主の双方にリスクが生じます。
そもそも「未登記の建物」とはどういう状態か
建物を新築した際には、本来、法務局へ表題登記(=建物の所在・形状などを登録する手続き)と所有権保存登記(=誰の所有かを登録する手続き)を行う必要があります。しかし過去には現金一括で家を建てるケースが多く、「費用がかかる」「面倒だ」という理由でそのままにしてしまったものが、今も多く残っています。
よくある誤解:「未登記=固定資産税がかからない」は間違いです。市区町村は現地調査をもとに課税するため、登記の有無に関わらず毎年納税通知書が届きます。
未登記物件を売ると何が問題になるのか
- 住宅ローンが使えない:未登記の建物には抵当権(=ローンの担保となる権利)を設定できないため、融資が下りません。
- 第三者に所有権を主張できない:登記がなければ、万が一トラブルが起きたとき「自分が所有者だ」と法的に証明することが難しくなります。
- 相続で揉める原因になる:登記がないと「誰が本当の所有者か」を証明する公的書類がないため、相続人間で意見が割れやすくなります。
未登記物件を売るための3つの選択肢
選択肢① 登記を完了させてから売る(最もリスクが少ない)
売主側で登記を済ませてから売り出すことで、買主が住宅ローンを使えるようになり、一般の買主にも売りやすくなります。土地家屋調査士に「建物表題登記」を依頼(費用目安:8〜15万円)、次に司法書士に「所有権保存登記」を依頼(費用目安:2〜5万円+登録免許税)します。登記完了まで1〜2ヶ月程度かかります。
選択肢② 建物を解体して更地として売る
建物が老朽化していて再利用が難しい場合、解体して土地として売る方法があります。建物がなくなれば未登記の問題は解消され、土地だけの売買としてシンプルに進められます。解体費用は木造一戸建てで80〜150万円程度が相場です。
選択肢③ 未登記のまま現金購入者・専門業者に売る
住宅ローンが使えないため、買い手は現金購入できる投資家や専門の買取業者に限られます。価格は市場より低くなりますが、手続きが早く済むメリットがあります。この場合でも、市区町村役所への「未登記家屋所有者変更届」の提出は必ず行ってください。
まとめ
- 未登記の家でも、方法を選べば売却できる
- 「登記して売る」「解体して更地で売る」「専門業者に売る」の3択
- どの方法が自分に合うかはコスト・時間・希望する売却先によって変わる
- 「登記がないから売れない」と思い込んで放置するのが一番もったいない
家わけレスキューでは、未登記物件を含む訳あり物件のご相談を承っています。お気軽にお問い合わせください。
家わけレスキュー編集部